強いスキーヤーとは?

私は、今シーズン5回転んだ。
1回も転ばないシーズンもあるから、平均より少し多いかもしれないが、まぁこんなもんのような気がする。
負け惜しみのようだが、スキーでまったく転ばないというのは、まったくチャレンジしない、というのと同義である。

(資料映像:転倒者はナカニシではありません。悪しからず)


1回目の転倒は11月の立山
パウダーの下に岩が隠れていて、それを踏んでスキーがストップしてしまい、片方のビンディングがはずれて前方へ転倒した。

2回目はアルペンコースのコブ。
新雪が降って、コブの頭だけが所々わずかに顔を出していた。
けっこう難しい雪質で、足裏でコブを探りながら滑っていたのだけど、片方のスキーがコブにつっかかってつぶされるように転んだ。

3回目はすぐその2日後。
チューンナップしたスキーのエッジが立ちすぎていて、食いついたままはずれなくなり、山側へ情けなく転倒。

4回目は旭岳。
滑っていたというより、ロープウェイを降りて平らなところを移動しようとしたとき、風で締まった雪の中に両スキーが埋もれて動かなくなり、両方のビンディングが同時にはずれた。
脱げたスキーは、行儀よく並んで雪の中に埋まっていた。

で、5回目が今回だ。


転倒は、ケガとセットになっている場合が少なくない。
もちろん、転ばなくてもケガをすることはあり得るのだが…。

「ケガ/転んだ回数」をケガの発生率!? とすると、
私の今シーズンは、「1/5」だから20%である。

これは異常な高さと言わざるを得ない。
「なかにしスキー塾」を開校してから12年間で、(今回のように長期療養を必要とするものはないが)私はふくらはぎの肉離れを2回、肩の亞脱臼(例の林に突っ込んだ時。その時は気づかず、後でわかった)を1回やっている。
シーズン平均3回転ぶとすると「4/36」で、それでも11%である。



皆さんは1シーズンに何回ぐらい転ぶだろうか。
きっと私よりはたくさん転ぶだろう。
その中で多少は痛い目を見るかもしれないが、何回転んだとしても、私ほどケガをする確率が高いワケではない。

皆さんは、もっと自信を持っていい。
転んでも転んでもケガをしないということは、ある意味で「強いスキーヤー」である。
転んでもケガさえしなければ、また立ち上がって滑り始めればいいだけだ。
雪まみれになって多少冷たかったり、情けなかったり、気恥ずかしかったりするかもしれないが、ただそれだけのことである。


ま、さらに突っ込んで考えれば、たとえケガをしたとしても、また復帰すればいいだけだ。
残りのシーズン、皆さんにはご迷惑をおかけして申し訳ないが、私はケガから復帰するという意味で「強いスキーヤー」になろうと思う。