寂しさの徒然に

中学三年生だった。
教育実習できた先生と親しくなった。
私がバスケットが大好きで、休み時間の度に体育館でシュートを繰り返してたこと、最寄駅がたまたま同じだったことがキッカケだったと思う。


一度だけ彼女の家に遊びに行ったことがある。


彼女の部屋にいる間中、陽水が流れてた。
当時はまだCDではなく、レコードのLP。
新しいステレオにはオートリターンという機能があって、最後までいくとレコード針を自動的に最初に戻してくれる。



帰りには雨が降っていた。傘がない僕を彼女は送ってくれて、初めて女子とひとつの傘で歩いた。
生まれて初めて腕を組んだ。


なんでこんなことを思い出したのか、わからない。
手術室で陽水を聞いたからか、このところ初めての体験を立て続けにしたからか。


でも、会いたいなぁ。
中川博子さん。
もちろん旧姓である。
こんなところにアップしても手がかりなんかつかめるはずもないけど…。