電光石火

朝、ウチから見たツバクロの斜面がノートラックであまりにオイシそうだったので、とりあえず賢二先生に偵察に行ってもらった。
生徒さんは9時にオオマツのクワッドリフト集合だったが、賢二先生からOKのTELをもらうやいなや、jukuchouの車のピストン輸送でツバクロへ移動。
まさに電光石火の進軍!? だった。


「本日、天気晴朗なれど雪多し」。
ツバクロゲレンデは、ほぼポール専用バーンと化しているので、レーサーの人達はパウダーの斜面に見向きもしない。
非圧雪バーンには、昨日まで降った雪がそのまま残っている、奇跡のゲレンデなのだ。


ヒザ上のすばらしいパウダーだった。
が、生徒さんにはけっこうキビシイものがあったかも知れない。
滑っては転んで、もがき苦しんでいた人もいた。
1時間あまりで2本しか滑れない人もいた。


でも、うまく滑れなくてもいいのである。
みんなとてもいい経験ができたと思う。
まず、パウダーの斜面に飛び込む、それが大切なのだ。
週末にしか来られない生徒さんにとって、こんな深いパウダーを当てる機会はめったにない(特に菅平では。雪の多いところでもリフトで行ける斜面はすぐに喰い尽くされてしまうし…)。


10時半過ぎ、パウダーを喰い尽くして、即オオマツへ帰還。
退却も電光石火だ。
オオマツでの午前中のレッスンはたった30分弱。
それでも、今日は今シーズンで一番いいレッスンだったと思っている。
深雪の斜面で、私はなにも教えたワケではない。
ゲレンデに並んで先生の講釈を聞くのがレッスンではないのだ。
生徒さん達にとって、(オオマツにじっとしていればできなかった)最高の経験を演出できた、それだけでいいのである。