産みの苦しみ

パンフレットの原稿を書いている。

けっして苦労なことではない。
それどころか、一年中でもっとも楽しみなひとときかも知れない。

日頃からずっと考え続けてるわけではないけれど、次から次へと面白いフレーズが浮かんでくる。
自分で書きながら、思わず笑ってしまうこともある。

が、途中から遅々として進まなくなる。
私としては、一言一句、隅々までオモロイことを書きたいのだけど、なかなかそうは問屋が卸さない。

スキー教室のパンフレットなんだから、内容がわかりやすければ別に面白い必要はないんじゃないの? っていうのがフツーの感覚だろう。
が、私は面白ければ、少々わかりづらくてもいいと思う。

それで集客できるの?
どうせ、一度参加してみなければ善し悪しなんぞわからない。
意味不明のパンフレットを見て「怖いもの見たさ」で来てくれればいい、と思っている。


一項目書く度に、まだ少し痺れる足を引きずりながら家の中を歩き回る。
以前、ナイスクの事務所で原稿を書いていたときもそうだった。
とにかくウロウロするのが、私の集中法!? だ。


これからは、延々と妥協の繰り返しになる。
こんなんじゃつまらない、と思いながらも項目を埋めていく。
一文一文にベストを尽くしていたのでは、パンフレットが出来上がるのは来年になるだろう。
いや、その頃には鮮度が失われているので、また手直しが必要になる。

たかがパンフレットだけど、私にとってはひとつの作品!? だ。
あとしばらくの間、葛藤の時間が続く。