元祖合コンの山!?

日帰りで筑波山のツアー。
昨日丸沼から移動して、筑波山神社近くの駐車場で寝た。
筑波山は初めてなので、朝5時半出発で下見。
1日に2度登ることになる。


予習をしようとネットで調べていると、筑波山では「歌垣」というものが行われていたらしい。
歌垣とは「古代日本における歌垣は、特定の日時と場所に老若男女が集会し、共同飲食しながら歌を掛け合う呪的信仰に立つ行事であり、互いに求愛歌を掛け合いながら、対になり恋愛関係になるとされる」。


なーんだ、昔の合コンじゃん。
しかも、その場でソク関係が成立するらしい。


万葉集』第9巻の1759番に収められている高橋虫麻呂作の歌には、
  鷲の棲む 筑波の山の 裳羽服津(もはきつ)の その津の上に 率(あども)ひて
  未通女(をとめ)壮士(をとこ)の 行き集ひ かがふかがひに
  人妻に 吾(あ)も交はらむ わが妻に 人も言問へ
  この山を 領(うしは)く神の 昔より 禁(いさ)めぬわざぞ
  今日のみは めぐしもな見そ 言(こと)も咎むな

(現代語訳)
  鷲の棲む筑波山の裳羽服津の津のほとりに、
  男女が誘い合い集まって、舞い踊るこの歌垣(かがい)では、
 人妻に、私も性交しよう。我が妻に、人も言い寄ってこい。
  この山の神が昔から許していることなのだ。
  今日だけは目串(めぐし、不信の思いで他人を突き刺すように見ること)はよせよ、 咎めるなよ


かなりカゲキですな。
合コンどころか、コレはスワッピングじゃないか。


私が大学に入った頃、筑波では学生結婚が多いとか、学生寮も男子寮とか女子寮とか関係なく堂々と同棲しているという話を聞いたことがあった。
当時は、筑波じゃ遊ぶところもないからそうなんだと思っていたけど、そんな単純なものじゃなく、歴史に根ざしたものだったんだな。


地名も然り。
双耳峰の一方は男体山で、もう一方は女体山。
流れる川は「男女川」と書いて「みなのがわ」と読む(ちょっとオシャレ)。


ともあれ、こんな奇岩がゴロゴロしていたりして、規模のわりには(百名山の中でもっとも標高が低い)なかなか面白い山だった。