ビデオ撮影

前島さんはビデオカメラマンで、30年来の友人である。
というより、私が今スキー教師としてあるのは前島さんのおかげ(前島さんのせい?)と言っても過言ではない。
その前島さんから久しぶりに連絡があった。
滑りを撮影させて欲しい、という。
50過ぎのオッサンの滑りでいいのか、とも思ったけど、ダメならそこら辺の若いスキーヤーを紹介すればいいと思って、気軽にOKした。


午前中はレッスンがあったので、お昼にモンテローザで待ち合わせ。
4月16日に発表されるソニーのカメラ(レンズ?)の性能を紹介するビデオを作っているそうだ。
300mmの望遠レンズでバックをぼかしながら、動くものをオートフォーカスで追い続ける、ということ。
すでにバレリーナ(暗所での動きものか?)や鳥の撮影をしたらしい。
鳥はなんだ、と聞くとフクロウだそうだ。
なーんだ、タカやハヤブサじゃないのね。
スキーヤーも私ぐらいのスピードが丁度いい、ってことか。


整地のショートターンとコブを撮るそうだ。
今日は冷えているので、午後になっても整地は滑りやすい。
それでも、7〜8本も全力で滑れば、けっこうくたびれた。



次はコブでスローの画像を撮るという。
このカメラは秒間60コマで撮影するので、ハイビジョンを秒間24コマで撮影するときれいな画像のスローが撮れる、とかなんとか説明されたけど、あまりよく理解できなかった。
とにかく、コブを滑ればいいんでしょ。



と、アルペンに移動したけど、コブは最悪。
硬い、なんてもんじゃない。
まさに氷の山の連続。
1本目ではストックがはじかれて、いつもユルユルにしてある手皮が抜けてしまい、どうしても握り直せなくてNG。
2本目はそこそこにきたけど、一番肝心なところでちょっと乱れた。
3本目は無難にきたら、前島さんが
「まとめてきたね。昔はこんなんじゃなかった。コブの中を跳んできたのに」って。
そんな30年も前のことを言われても…。
「次は雪煙を上げるように、ドンとコブにぶつけて滑ってきて欲しい」だって。
上がるわけないでしょ、氷なのに…。
スローで3、4秒しか使わないからそこだけやってくれればいい、と言われたけど、やっぱり雪煙なんか上がらないから、他の方法で撮ることに。
あー、疲れた。


夕日を背に、大会コースをクワッドリフトに向かって降りてくるところを4本ほど撮った。
右ターンでスキーをスライドさせて雪煙を上げ、カメラに向かってショートターン。
サイドネットがフレームに入らないようにするには、どこから入ってくるかが難しい。
ホントに疲れた。


4月16日にアメリカで製品発表があるらしい。
それが終わったら、素材の映像を送ってくれるって。
楽しみだ。