三角巾

先週末に引き続き、赤十字救急法の講習会を受講している。
三年前にも教わったはずの三角巾の使い方。
まったく覚えていない。


講師の先生が一通りデモンストレーションをしてくれて、
「さあ、やってみましょう」というわけだが、
1回見たぐらいでは到底理解できない。
私の練習相手になってくれたバディはオオマツのパトロールの大日方さんだったので、
いちいち教わりながらやってみたが…。


まず基本中の基本の「本結び」で引っかかる。
どうしても縦結び(いわゆる固結び)になって、簡単にほどけなくなる。
どちら側を上にしたら上手く結べるのかがわからないから、
普段自分が結びたいと思うほうと逆にすることで
「まぐれ当たり」!? を期待しながらなんとかしのいだ。
できる人に言わせると、どちらをどう通すとかじゃなくて、
手の感覚で覚えている、と言う。
が、元々の正しいカタチが理解できていないから、慣れようがない。


ロープワークといい、私はこの手のことが苦手だ。
昔々、小学校時代も立体の展開図というのがどうしてもわからなかった。
空間認識能力が欠けているのかもしれない。



試験があるというので、ウチでも妻を相手に練習した。
三角巾1枚を使ってやるものは1分30秒以内が目安だ。
最初は時間を計りながらやっていたけど、
たたみ三角巾を作る時点で、もう半分以上時間が経過してしまう。
時間は気にしないことにした。


耳のケガに対する巻き方が、まずうまくいかない。
何度やっても保護ガーゼがずれて肝心の患部が出てしまう。
講習を受けていない妻はテキストを見ながら上手く巻いてしまう。
上手くできる人は、別に教わらなくても、どこを押さえればずれないとか、
感覚的にわかるようだ。
が、私は手順を一つ一つ追っていかないとできない。


もうそれで、とことんイヤになってしまった。
が、この資格を取らないわけにはいかないので、11時半までかかって練習した。


スキーやスポーツも一緒なんだろうなぁ。
なんでもパッとできちゃう人がいる。
一方、教わっても教わっても、なかなかうまくいかない人もいる。
そんな人は目で見たとおりに身体が動かせない。
あるいは、どこをどう動かしているのか、肝心の所が見えていないのかもしれない。


「できなくて当たり前」「できない人の立場で」と口で言うのは簡単だ。
が、本当にできない人がどこで引っかかってしまうのか、
できる人が本当にそれを理解するのは難しい。
どこがポイントで、なにを教えればいいのか、
一つ一つの技術について、見直していく必要がある。