白馬へ

白馬へ行ってきた。

まずは「j-deux(ジェイドゥー)」の小泉仁君のところでブーツのチューン。
シェルの加工をしてもらってる間に、フォーティセブンの笹岡校長のところにお茶を飲みに行く。


4時からは、小谷村役場で栂池ロープウェイの春運行に関する山案内人への説明会に出席。
平たく言えば、山案内人の資格を持っている人がここでライチョウの保護その他の講義を聴けば、ロープウェイにタダで乗せてもらえる、ということだ。
が、そんなこととは関係なく、この講義が毎年聞いていてもなかなか面白い。
講師の先生(名前は忘れた)がなかなか実践的な人で、調査データを元に「私は〜のように考えてます」「でも、実際のところはまだよくわかっていません」といった話し方をするので、かなりリアリティをもって聞くことができる。
で、結論は(これも毎年のことなのだが)、ライチョウの保護のためには、ライチョウホットスポット(ライフサイクルの中で大切な場所)にだけは立ち入らない。
ライチョウを飛び立たせるような距離(5m以内)に近寄らない。
つまり、ダケカンバやオオシラビソの樹林を滑らず、オープンバーンを滑ってください、ということだ。
講義風景の写真を撮ろうとしてデジカメを出したら、なんとSDカードが入っていなかった。


白馬に戻って、ブーツのカント調整。
店に行くと、先客がひとり。


お、なかなかいいオンナ!


右のブーツがアタるらしく、それを調整してもらっているのだが、なかなかウンと言わない。
見るからに一般スキーヤーとは違う。
私がブーツを履こうとして、足入れしにくそうにしていると、
「インナーを履いてからシェルに突っ込むと履きやすいですよ」とアドバイスしてくれた。


オイオイ、オレはオネエチャンが生まれる前からスキー教師やってんだぞ!


だいたい、インナーを履いてからシェルに突っ込むのはイヤなんだ。
それがイヤで、インナーを締めるシューレースも使わない。


ブーツのチューンナップをする人は、何様だと思うくらい横柄な態度のヤツが多い。
アンタのその自信はどこから来るの? と尋ねたくなる。
が、この仁君は珍しく、とても腰が低い。
イチイチ私に尋ねてくる。
が、登山靴のインソールを左右入れ間違えてヘーキで6日間も歩いていた私だから、そんな繊細な感覚は持ち合わせていない。
滑りもせず、雪上にも立たず、スキーも履かず、ただ台の上に乗ってる状態ではなおさらだ。


さっきのオネーチャンは、私が調整してもらってる間、携帯を握りしめて眠ってるようだった。
後で聞けば、ウスバを攻略するイメージをしていた、らしい。
さすが、技術選の選手。
私はブーツを履きながら、パチンコ「あしたのジョー」を攻略するイメージをしていた。
北海道代表で、昨年も10位ぐらいには入ったらしい。
が、いいオンナという以外、あまり興味もないので、名前は忘れてしまった。


「最近のブーツはよくなって、カービングスキーの負荷に合わせてネジれたりするのよね」。
って、そんなことも私は感じたことがないけど、
「結局は、滑ってみなけりゃわからない」
という点で、結論は一致した。


帰り道、ミスタードーナッツへ寄った。
「お持ち帰りですか?」
当たり前だ、この場で12個も食えるか!!