いざ、ヘリスキーへ

1175ドル!!
約10万円近くもはたいてヘリスキーに行くことにした。
もう少し安いツアーもあるのだけど、どうせなら一番条件のよさそうなマウント・クックのツアーに申し込んだ。
なんとかトントンだったNZツアーは、これでイッキに大赤字だ。


朝7時に上田さんから連絡が入った。
クライストチャーチは曇っているが、マウント・クック方面はよく晴れていてOKだそうだ。
一発OKとは、今年はやっぱりツイてる。
5日間待って結局飛べなかった3年前とは違う。
7:20にピックアップしてもらい空港へ行く。
マウント・クックの空港までセスナで移動するのだ。
20分ぐらいで空港に着いたが、約束は8時だったようでセスナの会社(と言ってもプレハブの小屋みたいなもんだが)にはまだ誰もいない。
ほどなく、一人のお姉ちゃんが現れた。
受付嬢かと思っていたが、なんとこの人もパイロットだった。


フェンスの向こうに停まっているセスナは、小さいのなんの!
調布から大島へ行くセスナよりずっと小さい。
あの時は食べようと思ったパンをずっと握りしめたままだった。
10数年前、クィーンズタウンからやはりマウント・クック空港へ飛んだセスナよりも、もっと小さい。
タスマン氷河で離陸に失敗しUターンしてやり直したやつよりもさらに小さい。
ホントに大丈夫か。



機体に近づくと、やっぱり小さい。
ひょっとしてこれはラジコン機じゃないのか。
機内に乗り込んだら(と言うより、押し入れに布団を詰め込むような感じで)、その内装は私の9万円の中古車と大差ない。
ホントに大丈夫か。

(写真は私の9万円の車。飛行機にまるいハンドルは付いてません)
パイロットを含めて4人がやっと乗りこんだ。

後部座席のシートベルトは、二人でひとつのベルトを締める。
これで上田さんと一蓮托生だ。


セスナは意外にも!? ごく普通に飛び上がった。
けっこう低いところを飛んでいる。
これなら落っこちても助かるかもしれない。
薄い雲の中だが、地上はよく見える。
牧場の羊は白いウジ虫のようだ。


30分ぐらい飛んだだろうか。
パイロットが無線でなにやら意味不明の相談をしていると思ったら、セスナはいきなり
大きく機体を傾けて急旋回した。
そんなサービスしてくれなくってもいいって!!
「視界が悪すぎるのでクライストチャーチへ引き返します」
上田さんがパイロットと話をして説明してくれた。


結局1時間の空中散歩だった。
やっぱ、私たちはヘリスキーには縁がないのか。
今からじゃスキーには行けない。
乗馬、温泉、ラグビー観戦なども考えたが、ハグレーパークという広大な公園の中にあるゴルフ場でゴルフをすることにした(M浦さんは一人でジョギング)。
プレーフィ20ドル、レンタルクラブ20ドル、合わせて約3000円ちょっと。
こちらではスキーに比べてゴルフはかなり庶民的なスポーツだ。


ほとんど初めてクラブを握る人が何人もいる上に、レンタルクラブは私が初めてゴルフをやった頃のシロモノだ。
とてもまともなゴルフになるわけはない。
それでも誰に怒られることもなく、5人まとめて9ホールをまわってきた。
日本じゃちょっと考えられない。
(公園を散歩するおばさん達のようだけど、実はゴルフやってます)
(犬を連れて散歩するおじさんのようだけど、実はゴルフやってます)
(草刈りでもやってるおじさんのようだけど、実はゴルフやってます)

1日スキーはできなかったけど、これまで3日間がけっこうハードだったので、いい休養だったかもしれない。
ヘリスキーは明日に期待しよう。